保全業務とは、既に契約した顧客に対して既存契約の解約・失効を防いだり、ライフイベントに合わせた新しい商品の提案を行ったりと、保険業務の中でもかなり重要な業務です。

しかし、苦戦する業務の一つでもあります。

保全業務に力を入れている保険代理店は数多くあります。
しかし、なぜ保全業務に苦戦するのか。

その原因をご紹介します。

保全業務の概要と重要性

保全活動とは、契約後の顧客に対して定期的に確認を行うことです。

保険商品とは一度契約すると10年も20年も続くもの。
そのため、お客様の都合による失効・解約、ライフイベントの変化による保険の見直しは必要です。

とは言え、普段の連絡やお客様の把握をしていない場合は保全活動も難しくなります。

保全活動は保険代理店の腕の見せ所と言っても過言ではないでしょう。

そして、既存顧客に新たな商品をアプローチする場合、新規顧客のように1から関係を構築するためのコストを掛ける必要がありません。

そのため、既存顧客へのアプローチは利益率の高い契約へと繋がります。

保全業務に苦戦する3つの理由

保険代理店の利益にも直結する保全業務ですが、かなり苦戦する業務でもあります。

しかし、ここが契約率アップのターニングポイント。

保全業務の良し悪しが収益に直結すると言っても過言ではありません。

そこで、まずは保全業務が苦戦する3つの理由を解説していきます。

①保険会社ごとに確認方法が異なる

保全業務では住所変更や口座変更、契約内容変更まで様々な書類を行いますが、保険会社ごとに確認する書類や確認方法が異なります。

また、同じ保険商品でも年数が経過すると契約時の作業が異なることも多く、かえって新規契約時よりも契約変更時の方が手間が発生する場合があります。

この保全活動での予期しない手間には事前準備が何よりも大切です。

お客様へのライフイベントの把握や、それに伴う契約内容の準備、さらには予想される保険商品の契約までの流れなどを準備すると、お互いにストレスなく保全業務が行えます。

②顧客情報の管理が難しい

新規の顧客に対してのアプローチは、会社や自身で用意したリストを元に行うことがほとんどです。

そのため、顧客情報が一元化されていることが多く、社内や自身でも把握しやすい傾向にあります。

しかし、面談、契約、保全業務など顧客と接する機会が多くなるにつれ、情報管理が属人化しやすくなります。
社内システムなど、顧客管理の運用が行き届いている場合は別ですが、顧客管理に対して個人の裁量が大きい場合は、顧客管理は一層苦労するものになります。

よくある状況が、「このお客様の情報はどこにメモしたかはっきりしない」という、データの散布化です。

データが様々なところに散布してしまうと、保全業務が難しくなることはもちろんコンプライアンス違反という重要な問題にまで発展します。

保全業務の効率化や個人情報漏洩のリスクから見ても顧客情報の一元化は重要なポイントとなります。

③情報の属人化による引き継ぎ漏れ

保険代理店の場合、引き継ぎミスは売上に直結すると言っても過言ではありません。

しかし、顧客情報を管理する上で、情報共有の隙が出るタイミングがFPの引き継ぎ業務です。

特にFPが会社を退職する場合、顧客情報を退職するFPしか知らないことが多いと会社としては顧客の動向を掴みにくくなります。

また、社外へ顧客情報を持ち出されると重大なコンプライアンス違反に繋がることが多く、会社の信頼も落としてしまいます。

転職・退職が多い業界だからこそ、引き継ぎに泣かされる状況も多くなります。

引き継ぎのタイミングが来る前に属人化を極力防ぐ運用が、引き継ぎミスを防ぐ鍵になります。


保全業務が弱い代理店の特徴

これまで、保全業務の大切さや苦労する点をご紹介しました。

そして、保全業務は難しい業務のため保全業務が弱い代理店と強い代理店に分かれる傾向があります。

ここでは、保全業務がうまく機能していない代理店に共通する特徴を紹介します。

もし当てはまる項目が多い場合は、保全業務の改善余地があるかもしれません。

① 顧客情報の管理方法が統一されていない

保全業務が弱い代理店の多くは、顧客情報の管理が分散しています。

例えば、

  • Excelで顧客管理
  • 個人のメモ帳
  • メール履歴
  • LINEのやり取り
  • 社内システム

このように顧客情報が様々な場所に分散してしまうと、

  • お客様の状況が把握できない
  • 保険の見直しタイミングを逃す
  • 保全業務に時間がかかる

といった問題が発生します。

顧客情報を整理することは、保全業務の第一歩と言えるでしょう。

② 面談履歴が残っていない

顧客との面談内容や相談内容が記録されていない代理店も少なくありません。

例えば、

  • 「前回何を提案したか分からない」
  • 「家族構成が変わったことを知らなかった」
  • 「過去の相談内容が残っていない」

といったケースです。

このような状況では、継続的なフォローが難しくなり、保険の見直し提案の機会も失われてしまいます。

顧客との接点を記録することは、保全業務を強化する上で非常に重要です。

③ 更新やライフイベントの管理ができていない

保険契約は長期間続く商品です。

しかし、

  • 更新時期
  • 子供の誕生
  • 住宅購入
  • 転職

といったライフイベントを把握していないと、保険の見直しの機会を逃してしまいます。

保全業務が強い代理店は、

いつお客様に連絡するべきか」

を把握しています。

逆にこの管理ができていない代理店では、保全業務が後手に回りやすくなります。

④ 引き継ぎの仕組みが整っていない

保険業界では、FPの退職や転職による顧客引き継ぎも少なくありません。

しかし、

  • 顧客情報が担当者しか知らない
  • 面談履歴が残っていない
  • 契約状況が整理されていない

といった状態では、引き継ぎがうまくいかないケースもあります。

結果として、

  • 顧客フォローが途切れる
  • 解約のリスクが高まる
  • 信頼関係が崩れる

といった問題が発生する可能性があります。

引き継ぎを前提とした顧客管理体制は、代理店運営において重要なポイントです。

保全業務をマスターして”強い保険代理店”へ

今までご紹介したように、保全業務は単なる顧客管理ではありません。

顧客満足度を維持して、利益率の良い商品を提案できる絶好のチャンスの場でもあります。

そして、保全業務に強い保険代理店の特徴。

それは、「顧客の一元管理を行なっている」ということです。

自社システムを導入していないにせよ、ある程度顧客管理のマニュアルができており、漏れなく既存顧客の管理ができているところが多いです。

以下の記事では「強い保険代代理店の特徴」をご紹介しておりますので、是非チェックしてみてください。

また、私の営業経験、エンジニアとしての開発経験から顧客DX化に向けた無料ご相談窓口も設けております。

「顧客管理やIT化に向けて動きたいけど何をしたらいいか分からない」

という方など気軽にご相談くださいませ。